まだまだ議論するよ!著作権保護期間の話
「著作権保護期間、作家が選べるシステムを」――延長めぐる議論再び
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0703/13/news057.html
ここ最近議論されている「著作者の死後の著作権保護期間を50年から70年に延長」問題についてのトークセッションの模様。単純に法律で明文化するのではなく、その選択肢を増やしていこうという方向で賛成派・反対派がまとまりつつあるよーという感じだったらしい。やっと落ち着くべき場所に落ち着くのか? というわけで、僕は反対派(単純に延ばすより選択肢を持たせたほうが良い、の方)の立場として読んでいく。
まず、全著作者のデータベースを作って管理、というのは国が本気でコンテンツの保護を考えるなら当然やっていくべきかとは思うんだけど、そんな予算どっから持ってくるんじゃーということにはなりそうだ。やるならオタク文化が海外で猛威をふるってる(ように見える)今しかないのでは?という印象。
あと、保護期間が延びてもそれがインセンティブ(意欲の向上)にならないというは当然同意なんだけれど、「同一性の保持のためにも必要」というのは・・・うーん微妙なところだなあ。
いやまあ、小説等それ自体で一つの作品になっているものは、特によく知られているものはどう改変されても必ずそこに気づかれるであろうとは思うんだけど、問題は最近起こった「おふくろさん問題」*1のようなケースだよね。
歌詞の場合、歌手が歌ってはじめて完成された作品となるけど、作詞家から見たら「俺が書いてない台詞を挿入しやがって!最後を担当する歌手が勝手な判断で改変するなんて問題だぞ!」という事なんだよな。でもこれ、歌手からすれば「作品のクオリティをあげるための演出なのに、創作意欲を阻害された」と言えなくもない。まあ裁判沙汰ってとこまではいってなさそうだけど、実際に法廷で争うことになったらどう判断されるんだろうか?
これと似たような事が起こりそうなケースって何があるかな、ドラマや演劇の脚本とかはあるかもしれない。脚本家が監督に「勝手に筋を変えたお陰でこのあとの展開が作れなくなった」とか・・・これはちょっと弱すぎるか。ものすごい難癖つけるというのであれば、ラジオで曲が流れたときに曲がフェードアウトで尻切れトンボになって「あの曲のエンディングはそこじゃない!勝手に展開を捏造するな!」という・・・ごめん無理。
あとネット上でのコンテンツの垂れ流し状態についての苦言があるんだが、これはちょっとカチンときつつも*2、そもそもレコード会社や出版社は石に色ぬったくって整形して玉として売ったりもするじゃんね、とか思った。